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●Mk.VIII戦車 Mk.VIII戦車は、新たに組織された機械化戦部門が、それまでの戦車戦から得たノウハウを活かし、1917年末に設計した戦車で、次のような特徴を備えていた。 出力300hpのリカード社製ガソリン・エンジンを、戦闘室とバルクヘッド(隔壁)で仕切った別のスペースに搭載した上で、換気ファンを設置し、戦闘室への排気ガスや熱の侵入を防止した。 車体左右側面のスパンサンは、ヒンジが付くと同時に、車内から手動で展開させることが可能となるように、ローラ・ベアリングに搭載された。 また、主砲塔に車長用キューポラが設置された。 そして、1918年10月には、ノース・ブリティシュ・ロウカモウティヴ社によって試作第1号車が製作された。 この戦車は、「リバティ」、「インターナショナル」、あるいは「アライド」とも呼ばれたが、英米協定に従ってイギリスとアメリカが共同で生産し、連合軍が使用することになっていた。 エンジンは、イギリスで生産する車両が、出力300hpのリカード社製液冷ガソリン・エンジン、アメリカで生産する車両が、出力338hpのリバティ 航空機用V型12気筒液冷ガソリン・エンジンを搭載することになっていた。 Mk.VIII戦車の生産は、フランスの専用工場で1,500両が量産されることになったが、計画が遅れ、やがて第1次世界大戦が終結してしまい、この計画は実現すること無く終わってしまった。 その後、1919年から20年にかけて、生産済みの部品を使用してアメリカで100両が組み立てられ、アメリカ陸軍の制式重戦車として1930年まで配備された。 その他に、全長13.411mのMk.VIII*戦車が設計されたが、生産には至らなかった。 また、フランス向けにMk.VIII戦車を生産することも計画されていたが、これも、第1次世界大戦が終結したことで実行されなかった。 |
<Mk.VIII戦車 イギリス生産型> 全長: 10.412m 全幅: 3.758m 全高: 3.124m 全備重量: 37.0t 乗員: 12名 エンジン: リカード 液冷ガソリン 最大出力: 300hp 最大速度: 10.4km/h 航続距離: 88.5km 武装: 23口径6ポンド戦車砲×2 (208発) 8mm機関銃×7 (13,484発) 装甲厚: 6〜16mm |
<Mk.VIII戦車 アメリカ生産型> 全長: 10.412m 全幅: 3.758m 全高: 3.124m 全備重量: 37.0t 乗員: 12名 エンジン: リバティ V型12気筒液冷ガソリン 最大出力: 338hp/1,500rpm 最大速度: 10.4km/h 航続距離: 88.5km 武装: 23口径6ポンド戦車砲×2 (208発) 8mm機関銃×7 (13,484発) 装甲厚: 6〜16mm |