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●38(t)戦車E型 38(t)戦車E型は、1940年11月から1941年5月までに275両が生産された型式で、さらなる装甲強化が図られた。 シャシー番号は、476〜780である。 車体と操縦室、そして砲塔前面の装甲厚は50mmとなり、車体と砲塔の側面も30mm、同様に、砲塔後面も30mmに強化された。 また、生産性向上を目的として、戦闘室の前面装甲板を、それまでの段付きから単純な1枚板に改めている。 この装甲強化に伴い、砲塔の機関銃周囲に設けられていた円型の鋼板は姿を消し、反対に、砲塔周囲の防弾リングは最初から装着された。 同様に、装甲の強化に併せて、操縦手と無線手のクラッペが開閉式の強化型に改められ、それぞれ同じものが用いられている。 生産開始時、もしくは早い段階で、車体前面には履帯7枚を取り付ける履帯止めが新設され、同様に車体前面上部にも、左右に履帯5枚ずつの止め具が設けられている。 もちろんこれらは、装甲強化の一助であることはいうまでもない。 装甲厚の増加により、戦闘重量は9.72tから10.4tに増え、しかも、前部に重量増加が集中していたので、この対処として、前部の転輪2個を支えるリーフ・スプリングの枚数を15枚に増やすことで強化が図られた。 また生産中に、車体前面や砲塔前部、機関室左右などの結合ボルトが減らされているのも、以前の型式との相違点となっている。 |
●38(t)戦車F型 38(t)戦車F型は、E型と同仕様で、1941年5月から10月までに生産された、シャシー番号781〜1000の250両を指す。 変更点は全く無く、写真からはE型と区別することはできない。 D、E、F型は、主として、ソ連侵攻を前に新編された第12、第19、第20機甲師団に配属された。 もちろん、第7、第8機甲師団等の他の機甲師団にも配属された。 |
<38(t)戦車E/F型> 全長: 4.56m 全幅: 2.15m 全高: 2.26m 全備重量: 10.4t 乗員: 4名 エンジン: プラガEPA 直列6気筒液冷ガソリン 最大出力: 125hp/2,200rpm 最大速度: 42km/h 航続距離: 210km 武装: 48.7口径3.7cm戦車砲KwK38(t)×1 (90発) 7.92mm機関銃MG37(t)×2 (2,700発) 装甲厚: 8〜50mm |